大阪市福島区（ふくしまく）は、大阪市の中西部に位置し、梅田などの「キタ」に近い住宅地として発展している地域です。区内にはＪＲ、私鉄、地下鉄が縦横に走っており、区内はＪＲ大阪環状線福島駅（大阪市福島区福島７丁目）など９つの駅が設置されており、大阪市内においても交通の利便性がかなり高い地域です。

特に梅田に近いＪＲ福島駅周辺は、オフィスビルが建ち並び、大手企業が本社を置くなどビジネスの拠点となっています。同じく福島区内にあるＪＲ大阪環状線・野田駅や阪神電鉄本線・野田駅周辺には、高層マンションが相次いで建設され、同時に商業施設も数多く建設されるなど、日々進化を遂げているエリアになっています。野田駅の南側には西日本最大級の規模を誇る大阪市中央卸売市場本場（大阪市福島区野田1丁目）があり、「大阪の台所」としてのイメージもあります。また、中央卸売市場前港は、大阪市中央卸売市場の三大市場のひとつに数えられており、青果や水産物などの集積地として機能しており、その取扱高は国内でもトップクラスです。北区と隣接する川沿いの地区は再開発が行われ、超高層マンションが多数建てられていますので、人口は増加傾向にあります。

古代の福島区は、淀川の河口にあたり、難波八十島と呼ばれた地域でした。鎌倉時代から室町時代にかけて荘園が開かれ、新田開発が進みました。戦国時代には細川氏と三好氏の抗争の舞台となり、三好氏が軍事拠点として野田城を築城し、城下町としての礎を築きました。明治維新以降は工業化が進み、大正７年には松下電器産業（現在のパナソニック株式会社）が福島区で創業し、全国的な企業へと発展していきました。その後、福島区内には大規模な工場も建てられ、地域の発展に大きく寄与しました。昭和時代以降は、公害問題などの影響もあって工場が解体されていきましたが、その空き地にマンションやオフィス街が形成され、現在の福島区を掲載することになりました。特に、梅田に近い福島区東部には多くのオフィスビルが立地しており、多くのビジネスマンが出勤している光景を見ることができます。

福島区はＪＲ大阪駅を擁する北区に接していることもあり、それらの地域への通勤通学者が多く居住しており、区内には大規模団地や高層マンションなどが多く見られます。ＪＲ野田駅周辺（福島区吉野四丁目）付近には大小さまざまなアパートやマンションが立地しています。また、ＪＲ福島駅周辺には商業機能が集積しており、長さ約３００ｍの聖天商店街（福島区鷺洲二丁目）もあります。この商店街には飲食店や接骨院、衣料品店など、さまざまな店舗が立ち並んでいます。

大阪市福島区の中古住宅は、１９６０年代以降に建てられた昭和風の住宅をはじめ、昭和６０年代に建てられた核家族向けの物件が多く、多種多様です。間取りとしては２ＤＫや３ＤＫが一般的で、同様の間取りで作られたタワーマンションが主要駅の周辺に建てられており、大阪環状線ＪＲ野田駅周辺（福島区吉野四丁目）付近には令和の時代になって建設されているマンション群がそびえています。古い一戸建て住宅については、ここ数年でリノベーションされた物件も多く、モダンなデザインや最新の設備が整った住宅が増えています。阪神電鉄本線野田阪神駅（大阪市福島区海老江１丁目）や海老江駅（大阪市福島区海老江８丁目）近隣には、リノベーションに適した中古住宅が多数存在しています。現代ではリノベーション可能な物件をあえて探す若い世代も多くなっており、

大阪市福島区の中古住宅の価格は、２０２３年のデータによると、約３，５００万円から４，５００万円程度と幅広く分かれています。分譲マンションとなると約４，５００万円から５，０００万円程度が平均的です。ただし、具体的な価格は物件の条件によって大きく変わります。特に、駅からの距離や周辺環境が価格に大きく影響します。一方、少し駅から離れたエリアでは、比較的安価な物件を見つけることができます。

ちなみに、４０坪（約１３２㎡）の住宅用地の相場は、約３，５００万円から４，０００万円程度です。この価格帯は、エリアによって異なるため、具体的な場所によって変動します。住宅用地の価格は、特に人気のあるエリアでは高額になる傾向があります。大阪メトロ玉川駅（大阪市福島区玉川３丁目）付近には、まだまだ多くの宅地がありますが、あまり広い宅地ではない物件も数多く見受けられます。

大阪市福島区には、公立・私立あわせて５６か所の保育園があります。これらの施設は地域の子育てニーズに応じて多様なサービスを提供しています。公立保育園と私立保育園が多数存在していますが、いずれの施設においてもニーズに沿った保育が行われています。

２０２４年度の福島区内保育園への入園希望倍率は１．１５倍となっており、大阪市内の中でも倍率が高いエリアになっています。２０２４年度以降もこの状況が当面続くことが予想されています。特に２歳児と４歳児の入園希望倍率は１．４７倍となっており、周辺の区と比べても突出して高い傾向にあります。そのため、今後入園希望者がさらに増えることで、希望の保育園に入園できない可能性も高まります。

大阪市福島区は、子育て世帯を支援するためにさまざまな施策を実施しています。福島区子ども・子育てプラザ（大阪市福島区海老江６丁目）は子どもが楽しく遊べて、お父さんお母さんは子育て情報を聞くことが出来る施設です。館内は０歳から未就学のお子さんが楽しめる「つどいの広場」をはじめ、小学生から１８歳未満の児童や生徒が勉強したり、友人たちと遊んだりすることができます。また、併設されている子育て支援センターなどでは、育児相談が行われ、子育てに必要な情報共有や専門家への相談を行うことができます。

大阪市福島区における移住者支援としては、大阪府の制度である新婚・子育て世帯向け分譲住宅購入融資利子補給制度があります。この制度は新婚世帯（夫婦ともに満４０歳未満かつ婚姻届出後５年以内の世帯）または子育て世帯（小学校６年生以下の子どもがいる世帯）で、市内で住宅を民間金融機関などの融資を受けて初めて建築・取得したものが対象となり、住宅ローンに対して年０．５％以内（融資利率を上限とする）、最長５年間の利子補給を行ってくれる制度で、多くの利用者がいます。

また、民間戸建住宅等の耐震診断や改修等補助制度もあります。この制度は、２０００年５月３１日以前に建築された住宅であれば、耐震診断は費用の１０／１１、１戸上限５万円、耐震改修設計は費用の２／３、１戸上限１０万円、耐震改修工事は費用の１／２、１戸上限１００万円、耐震除却工事は費用の１／３、１戸上限５０万円など、様々な補助金の交付が受けられます。

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