大阪市鶴見区（つるみく）は、大阪市を構成する２４行政区のうち最も東に位置する区となります。もともとは大阪市城東区に属していたのですが、このころは本当に開発もまだ行われていない農村地帯が広がっていましたが、

鶴見区の開発がピークに達したのは、１９９０年に開催された国際花と緑の博覧会「花博」の会場が区内に設けられ、現在も花博記念公園鶴見緑地（大阪市鶴見区緑地公園２）になったことです。万博来場者の輸送を行うために地下鉄長堀鶴見緑地線の延伸や、ＪＲ学研都市線のリニューアルにより、ＪＲ東西線との相互乗り入れが進み、大阪市中心部へのアクセスが劇的に改善したこともあって、鶴見区は人口が増加しました。令和の世の中になった現在でも、区内では大規模なマンションが建設されており、鶴見区緑地公園にあるコスモ鶴見緑地、鶴見緑地コーポなどの大規模マンションが有名です。

２００５年には鶴見区役所（鶴見区横堤一丁目）の隣接地に鶴見区民センターがオープンしました。これは２００４年の区制施行３０年を記念して建設された施設で、これまで区役所内にあった区民ホール、図書館、鶴見会館、今津会館の機能を完全集約し、生涯学習施設として再整備を行ったものです。これで市民の健康的な生活環境がさらに向上したものと、期待されています。

もともと鶴見区横堤地区は区内の中心部であり、交通アクセスも優れている場所でした。ＪＲ片町線（学研都市線）やおおさか東線の乗換駅である放出（はなてん）駅（大阪市鶴見区放出東３丁目）は、難読駅名としても有名ですが、関西圏に住んでいる人は駅近くにあった「８７１０（はなてん）中古車センター」がメジャーなネーミングだったため、関西出身者がどうかを見極めるキーワードに使われることもあります。その他大阪メトロ長堀鶴見緑地線の駅として、区内には今福鶴見駅、横堤駅（大阪市鶴見区横堤５丁目）、鶴見緑地駅（大阪市鶴見区緑地公園１）の３駅が設置されています。

鶴見緑地は、昨今ショッピングゾーンとしても注目されています。イオンモール鶴見緑地（鶴見区鶴見四丁目）や三井アウトレットパーク大阪鶴見（鶴見区茨田大宮）などが区内にありますが、後者は２０２３年３月に三井アウトレットパーク大阪門真の開店を機に移転閉店となりました。今後、空き店舗の新たな活用方法が注目されています。

大阪市鶴見区の中古住宅は、１９８０年代以降に建てられた新興住宅をはじめ、同時期に建てられた核家族向けのマンションなどが多く、多種多様です。間取りとしては２ＬＤＫや３ＬＤＫが一般的で、同様の間取りで作られたタワーマンションが主要駅の周辺に建てられています。古い一戸建て住宅については、ここ数年でリノベーションされた物件も多く、モダンなデザインや最新の設備が整った住宅が増えています。放出駅に近い大阪市鶴見区放出東３丁目近隣には、リノベーションに適した中古住宅が多数存在しています。

大阪市鶴見区の中古住宅の価格は、２０２３年のデータによると、約２，０００万円から４，０００万円程度と間取りと立地条件により、幅広く分かれています。分譲マンションとなると約４，０００万円から４，５００万円程度が平均的です。ただし、具体的な価格は物件の条件によって大きく変わります。最近では中古住宅の個数がかなり増加しており、選ぶ側としては選択肢が増えてよい傾向と言えます。

ちなみに、４０坪（約１３２㎡）の住宅用地の相場は、約３，５００万円から４，０００万円程度です。この価格帯は、エリアによって異なるため、具体的な場所によって変動します。住宅用地の価格は、特に人気のあるエリアでは高額になる傾向があります。大阪メトロ横堤駅（大阪市鶴見区横堤５丁目）の周辺には、比較的多くの住宅用地が分譲されていますが、３０坪から３５坪程度のやや小さめの宅地が多くなっています。

大阪市鶴見区には、公立・私立あわせて２７か所の保育園があります。これらの施設は地域の子育てニーズに応じて多様なサービスを提供しています。公立保育園と私立保育園が多数存在していますが、いずれの施設においてもニーズに沿った保育が行われています。

２０２４年度の鶴見区内保育園への入園希望倍率は１．１９倍となっており、大阪市内の中でも倍率が高いエリアになっています。２０２４年度以降もこの状況が当面続くことが予想されています。２０２４年度の場合は、特に３歳児の入園希望者が多く、その倍率は２．９７倍となっています。そのため希望する保育園に入園できないケースも今後さらに増えることが予想されています。

大阪市鶴見区は、子育て世帯を支援するためにさまざまな施策を実施しています。鶴見区子ども・子育てプラザ（大阪市鶴見区今津中1丁目）は子どもが楽しく遊べて、お父さんお母さんは子育て情報を聞くことが出来る施設です。館内は０歳から未就学のお子さんが楽しめる「つどいの広場」をはじめ、小学生から１８歳未満の児童や生徒が勉強したり、友人たちと遊んだりすることができます。また、併設されている子育て支援センターなどでは、親同士の交流や育児相談が行われ、子育てのためにさまざまな情報共有や専門家への相談を行うことができます。

大阪市鶴見区における移住者支援としては、大阪府の制度である新婚・子育て世帯向け分譲住宅購入融資利子補給制度があります。この制度は新婚世帯（夫婦ともに満４０歳未満かつ婚姻届出後５年以内の世帯）または子育て世帯（小学校６年生以下の子どもがいる世帯）で、市内で住宅を民間金融機関などの融資を受けて初めて建築・取得したものが対象となり、住宅ローンに対して年０．５％以内（融資利率を上限とする）、最長５年間の利子補給を行ってくれる制度で、多くの利用者がいます。

また、民間戸建住宅等の耐震診断や改修等補助制度もあり、２０００年５月３１日以前に建築された住宅であれば、耐震診断は費用の１０／１１、１戸上限５万円、耐震改修設計は費用の２／３、１戸上限１０万円、耐震改修工事は費用の１／２、１戸上限１００万円、耐震除却工事は費用の１／３、１戸上限５０万円など、様々な補助金の交付が受けられます。

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