大阪市城東区は、大阪城（大阪市中央区大阪城一丁目）の東に位置していることから、命名されました。城東区区内にはいくつかの河川が縦横に走り、水辺の町として多くの住宅が集まっています。ＪＲ・私鉄・地下鉄などの交通網も整備されており、公共交通機関が充実しています。近年では高層マンションなどが多く建設され、人口密度では政令指定都市の全行政区の中で最も高い区となっています。

農村であった城東区の地は、明治に入って間もない１８７０年に軍事工場が進出したことで、一気に開発が進むようになりました。明治２０年代以降には、現在のＪＲ大阪環状線・学研都市線・京阪電鉄の前身にあたる鉄道路線が相次いで開通したことや、物流に活用されることとなる運河が整備され、工業地帯の基盤が確立されました。その後の日清・日露戦争を契機に、紡績工場や製鉄工場などの大工場が操業を始め、寝屋川や第二寝屋川、城北川などの河川沿いに金属や機械、化学関係の工場が集積し一大工業地帯となりました。

昭和後期から平成期にかけては、工業から商業中心の産業へと移行し、郊外に移転した工場の跡地には、高層マンションや商業施設が建設されるようになりました。現在でもＪＲや地下鉄など、複数の鉄道路線が網目のように走っており、ＪＲ大阪環状線京橋駅（大阪市城東区新喜多一丁目ほか）や京阪本線京橋駅（大阪市城東区新喜多一丁目ほか）、ＪＲ東西線など、３社５線が乗り入れ、大阪市内でも有数のターミナル駅です。また、地下鉄の長堀鶴見緑地線・今里筋線蒲生四丁目駅（大阪市城東区今福西三丁目）の周辺にも住宅地や商業機能が集積しており、区役所や個人商店、金融機関などが数多く集まります。また駅前に城東商店街（大阪市城東区今福西一丁目）もあり、レトロな雰囲気を残しながら活気に溢れ、市民の台所として活躍しています。

大阪市城東区の中古住宅は、昭和４０年代以降に建てられた昭和風の住宅をはじめ、主に核家族向けに設計された物件が多く、３ＬＤＫや４ＬＤＫの間取りが一般的です。その他同様の間取りで作られたタワーマンションが主要駅の周辺に建てられており、ＪＲ大阪環状線京橋駅（大阪市城東区新喜多一丁目ほか）付近にはマンション群がそびえています。３ＬＤＫタイプの住宅は、リビングダイニングキッチン（ＬＤＫ）が一体となった広い空間を持ち、家族が集まりやすい設計です。４ＬＤＫタイプの住宅は、より多くの部屋を必要とするファミリー層向けの間取りです。古い一戸建て住宅については、ここ数年でリノベーションされた物件も多く、モダンなデザインや最新の設備が整った住宅が増えています。

大阪市城東区の中古住宅の価格は、２０２３年のデータによると、約３，３００万円から４，５００万円程度と幅広く分かれています。分譲マンションとなると約４，０００万円から４，５００万円程度が平均的です。ただし、具体的な価格は物件の条件によって大きく変わります。特に、駅からの距離や周辺環境が価格に大きく影響します。例えば、ＪＲ大阪環状線京橋駅（大阪市城東区新喜多一丁目ほか）から徒歩圏内の物件は、交通の便が良いため、価格が高くなる傾向があります。一方、少し駅から離れたエリアでは、比較的安価な物件を見つけることができます。

ちなみに、４０坪（約１３２㎡）の住宅用地の相場は、約４，５００万円から５，０００万円程度です。この価格帯は、エリアによって異なるため、具体的な場所によって変動します。住宅用地の価格は、特に人気のあるエリアでは高額になる傾向があります。大阪市営地下鉄長堀鶴見緑地線・今里筋線蒲生四丁目駅（大阪市城東区今福西三丁目）周辺の用地が特に人気です。

大阪市城東区には、中古物件が多く流通しているエリアがいくつかあります。ＪＲおおさか東線鴫野駅（大阪市城東区鴫野東一丁目）周辺は、住宅地として非常に人気が高く、特にファミリー層に支持されています。公園や学校が近く、子育て環境が整っているため、家族での居住に適しています。また、駅からのアクセスも良好で、通勤にも便利です。また、ＪＲおおさか東線ＪＲ野江駅（大阪市城東区野江三丁目）周辺には中古住宅が多く、価格帯も比較的手ごろな物件が多く流通しています。

大阪市城東区には、４７８ヶ所の保育園、１１０か所の認定こども園があり、これらの施設は地域の子育てニーズに応じて多様なサービスを提供しています。公立保育園と私立保育園が多数存在していますが、昨今２０代や３０代の子育て世代の移住が増えていることもあり、０歳児や１歳児クラスにおいて定員を超える申し込みがあり、入園調整が行われるケースが増えています。

また、駅に近い保育園などであれば、公立私立を問わず、３歳児の入所希望が多くなっており、こちらも入園調整が行われることがありますが、区内であればどこでもよいと割り切って対応すれば、保育園に入園することは可能な状況です。

大阪市城東区は、子育て世帯を支援するためにさまざまな施策を実施しています。城東区子ども・子育てプラザ（大阪市城東区今福西一丁目）は子どもが楽しく遊べて、お父さんお母さんは子育て情報を聞くことが出来る施設です。館内は０歳から未就学のお子さんが楽しめる「つどいの広場」をはじめ、小学生から１８歳未満の児童や生徒が勉強したり、友人たちと遊んだりすることができます。また、併設されている子育て支援センターなどでは、年間約２００回の親子イベントが開催されています。ここでは、親同士の交流や育児相談が行われており、育児に関する情報を共有したり、悩みを相談したりすることができます。

大阪市城東区における移住者支援としては、大阪府の制度である新婚・子育て世帯向け分譲住宅購入融資利子補給制度があります。この制度は新婚世帯（夫婦ともに満４０歳未満かつ婚姻届出後５年以内の世帯）または子育て世帯（小学校６年生以下の子どもがいる世帯）で、市内で住宅を民間金融機関などの融資を受けて初めて建築・取得したものが対象となり、住宅ローンに対して年０．５％以内（融資利率を上限とする）、最長５年間の利子補給を行ってくれる制度で、多くの利用者がいます。また、民間戸建住宅等の耐震診断や改修等補助制度もあり、２０００年５月３１日以前に建築された住宅であれば、耐震診断は費用の１０／１１、１戸上限５万円、耐震改修設計は費用の２／３、１戸上限１０万円、耐震改修工事は費用の１／２、１戸上限１００万円、耐震除却工事は費用の１／３、１戸上限５０万円など、様々な補助金の交付が受けられます。

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