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意外と魅力的?「現状渡し物件」購入のメリット5選

かつては「古い家=手間がかかるもの」と敬遠されがちだった中古住宅市場ですが、近年、「現状渡し物件」が若い世代を中心に注目を集めています。「現状渡し」とは、読んで字のごとく、「現状のままで引き渡す」住宅のこと。すなわち、売主がリフォームや修繕を行わず、内装や設備に不具合があっても現状のままで買主に引き渡す契約形態です。一見するとリスクが高く感じるかもしれませんが、実はこの「現状渡し」こそ、うまく活用すれば中古住宅の賢い買い方・売り方のカギになるのです。この記事では、現状渡し物件の魅力とともに、不動産の価値を高める方法や査定のコツまで、初心者にもわかりやすく解説していきます。

現状渡し物件とは?

「現状渡し物件」とは、その名の通り、現在の状態のままで売買される不動産のことを指します。つまり、売主がリフォームや修繕を行わず、建物に多少の傷みや不具合があっても、そのままの状態で引き渡される契約形態です。不動産広告では「現況有姿(げんきょうゆうし)」とも表記されます。この現状渡しという取引スタイルは、売主・買主の双方にとって、ある意味で「合理的」な選択肢です。まず売主側のメリットは、修繕やクリーニングなどの手間と費用をかけずに売却できる点。特に高齢者や相続人が所有している空き家では、「早く・簡単に手放したい」というニーズに合っています。

一方、買主にとってのメリットは、価格が安い傾向にある点と、自分の好みに合わせて自由にリフォームやリノベーションができる点です。最近では、古い住宅を購入して、間取りや内装を自分好みに作り変える「リノベ派」の若年層にも人気があります。

ただし注意点もあります。現状渡しでは、基本的に売主が建物の不具合(雨漏り、設備の故障、構造的な問題など)についての責任を負わない「契約不適合責任免責」の条件がつくことが多く、購入後に修繕が必要になってもすべて自己負担となります。そのため、購入前には「インスペクション(住宅診断)」を受け、建物の状態をよく把握することが重要です。

まとめると、現状渡し物件は「コストを抑えて、自由に手を加えたい」人に向いている選択肢です。一方で、「そのまま住みたい」「不具合への対処に不安がある」人には不向きな面もあります。物件の状態や将来的なリフォーム費用も含めて、冷静な判断が求められます。

中古住宅の査定額をあげる方法とは?

まず、前提となる中古住宅の査定の考え方から整理しましょう。

中古住宅の査定額は、主に立地(駅距離・周辺環境・治安など)、建物の築年数と構造(木造、RC造など)、専有面積・土地面積、建物の状態(劣化・修繕状況)、設備のグレードや更新履歴などが影響を与える要素と言えます。この中で、売主が自ら努力して変えられる要素は限られますが、建物の状態や設備の改善=リフォームによってプラス評価を得ることが可能です。

たとえば、内壁・天井のクロス張り替え、フローリングやクッションフロアの交換、トイレや洗面台などの水回り設備の更新、照明器具やスイッチ類の交換などのリフォームは、10万円~50万円程度の投資で査定額が50万〜100万円アップする可能性もあるため、売却前の戦略として有効です。

現状渡し物件が人気を集めている理由

そんな中で登場するのが「現状渡し物件」です。従来は「売主が手直しをしてから売る」ことが一般的でしたが、最近では「そのまま売って、そのまま買いたい」という新たなニーズが急増しています。なぜ現状渡しが人気なのか、その主な理由をご紹介します。

コストを抑えられるから

売主にとっては、修繕やリフォームのコストを負担せずに済むため、素早く・安く売却できるメリットがあります。一方、買主にとっても、リフォーム費用込みでも全体の価格が抑えられることが多く、予算内でマイホームを手に入れやすくなります。

自分好みにリフォームできるから

完成された状態ではなく、自分で間取りやデザインを選べるため、「自分らしい家」を作りたい若年層に特に人気があります。リノベーション会社と連携しながら、理想の空間を作ることができるのは現状渡し物件ならではの魅力です。

市場に出回る数が多く、選びやすい

実は、築年数が古く、リフォームされていない住宅の多くが現状渡し物件として市場に出ています。「掘り出し物」が見つかる確率が高いのも魅力のひとつです。

中古住宅の買取価格を上げるために「現状渡し」が有効な理由は、買主側の自由度と再販のしやすさにあります。リフォーム済みの物件は売主の意図や仕様が反映されているため、買主にとっては「余計なコストが乗っている」と判断されることも。一方で、現状渡し物件はリノベーション前提で購入されるため、買取業者やリノベ会社にとって扱いやすく、再販の利益計算もしやすいという利点があります。また、修繕リスクも売主側で背負わずに済むため、余計な費用をかけずに**“素材としての価値”を最大限活かして売却できるのが特徴です。特に、立地や構造体がしっかりしている場合は、表面的な劣化を気にせず高く買い取られる傾向があります。

つまり「手を加えて価値を上げる」のではなく、「手を加えないからこそ市場にフィットする」——それが現状渡しの最大のメリットなのです。

現状渡し物件のメリットとデメリット

とはいえ、現状渡しには当然ながら注意点もあります。

ここで、売主・買主の両面からメリットとデメリットを整理してみましょう。

買主側のメリット

・自分で内装・設備を決められる(自由度が高い)

・新築やリフォーム済みに比べて購入価格が安い

・DIYやセルフリフォームの余地がある

・税制優遇や補助金の対象になるケースもある

買主側のデメリット

・修繕費用が想定より高くなることがある

・契約不適合責任(旧・瑕疵担保責任)が免責されるケースが多い

・インフラ(上下水道・電気系統)などの見えない部分の不具合リスク

・入居までに時間がかかる

売主側のメリット

・リフォーム費用が不要

・現況のままでも購入希望者が出る可能性が高い

・手間をかけずに早期売却できる

売主側のデメリット

・内装が劣化していると第一印象が悪く、買い叩かれることも

・一般向けには敬遠される可能性もあり、ターゲット選定が重要

このように、現状渡しにはコスト・自由度・スピード面でのメリットがある一方、購入後の見極めや修繕に自信がない人にとってはリスクもあります。だからこそ、現状渡し物件を選ぶ際は、事前にインスペクション(住宅診断)を受けたり、信頼できる不動産会社や工務店と連携したりと、さまざまな工夫をすることが大切です。

中古住宅の査定額を上げるための3つのコツ

ここでは、現状渡しで売却する際にも役立つ「査定額を上げるコツ」を3つご紹介します。

コツ①:清掃と整頓を徹底する

現状渡しだからといって「何もしなくてよい」わけではありません。

見た目が整っているだけで、査定額・印象は大きく変わります。不用品の処分・家具の整理整頓、床・壁の掃除(ハウスクリーニング)、玄関や庭先の除草や簡易整備など、これらは数万円程度の出費で済むことが多く、買主の印象に大きくプラスに働きます。

コツ②:建物の状況を開示する

修繕歴・雨漏り・シロアリ点検の有無など、建物の「履歴」を開示しておくと、買主に安心感を与えます。

インスペクション報告書を用意することで、「不具合があっても把握済み」という前提で交渉が進みやすくなります。

コツ③:売却先をリノベ業者や投資家に広げる

現状渡し物件は「手直し前提」で探している投資家やリノベ業者に人気です。こうした層にリーチするには、通常の不動産仲介会社だけでなく、買取再販業者や空き家専門サイトに掲載するのも効果的です。

「現状渡し」は売主にも買主にもチャンスがある!

「現状渡し物件」と聞くと、ネガティブな印象を抱く方もいるかもしれませんが、実際には売主・買主双方にとって合理的な選択肢です。

売主にとっては、修繕コストをかけずに早期売却できること、買主にとっては、自由に手を入れられて価格も抑えられるなどのメリットがあり、計画的なリフォームで、中古住宅の価値は再び高めることができることも大きな魅力となっています。

なにより重要なのは、「現状のままだからこそできる価値づくり」です。そして、売却前にちょっとした工夫(清掃・情報開示・ターゲット戦略)を加えることで、現状渡しでも高く売ることは十分可能です。

最後に、中古住宅を買い取る業者の立場から申し上げると、現状渡し物件の本当の価値は、「安さ」だけではなく、可能性の広がりにこそあると考えています。未来のオーナーが思い描く理想の暮らしの“キャンバス”として、これほど自由度の高い物件は他にありません。ぜひみなさんも現状渡し物件の魅力を確かめてみて欲しいです。

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